He said.

私小説です。

序章Ⅱ

ドラゴンクエストⅡ

ロトシリーズ第二作目であるが、副題である悪霊の神々というタイトルを海馬に刻んである人は余程のゲーマーであろう。


ロトシリーズの中でも、難解と言われるこのソフトに、彼と彼の兄は夢中になった。

夢中というよりものめり込んだ。


伝説の勇者ロトの末裔であるローレシア皇子、サマルトリア皇子、ムーンブルク皇女。


物語はこの3人の出逢いから始まる。


最初にプレイヤーが操るのは力は人一倍あるが、呪文が使えないローレシア皇子だ。


ローレシア皇子は、近くの街に、サマルトリア皇子がいることを聞きつけ、旅に出発する。


行き違いがあり、この二人はなかなか出逢えないのだが、本文に不用なので、割愛させて頂く。


漸く出逢えたサマルトリア皇子だが、

その特長に失望したプレイヤーも多かったのではなかろうか。


身体虚弱に加えて重たい武器や防具を装備できない。元来体力が低い弱点があるのに装備でカバーすることもできない。


当然ながら、初期のサマルトリアの皇子は、モンスターの攻撃にあっさりとやられてしまう。


サマルトリアの皇子の棺を引き摺りながら、ローレシアの皇子の圧倒的な体力と怪力によって、モンスターを粉砕したプレイヤーは多かろう。


しかしながら、レベルが上がるに連れてサマルトリアの皇子の重要性は次第に増していく。


このサマルトリアの皇子に、彼は自身の虚弱体質も含めて、自身を投影していくこととなる。

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