He said.

私小説です。

2016年8月のブログ記事

  • 日常

    キーンコーンカーンコーン 今日も終業を告げるベルが鳴った。 「まだ帰らんの?さっさと部活行こうや」 と、片山宏が彼に話し掛けてきた。 彼こと松川歩は、四国の香川県、高松市の中学校に通うどこにでもいそうな中学校3年生だ。 高松市と言っても、吸収合併のような形で、高松市になった小さな町に住んでいる。 ... 続きをみる

  • 序章Ⅲ

    サマルトリアの皇子 幼い彼にとってはHEROであり、自分自身を映す鏡のような存在であった。 てつのやりがサマルトリアの皇子にとって最強の武器であり、 みずのはごろもが最高の防具であるが、 ムーンブルクの皇女に渡してしまう。 最高の攻撃呪文はベギラマであるが、ムーンブルクの皇女のイオナズンの破壊力に... 続きをみる

  • 序章Ⅱ

    ドラゴンクエストⅡ ロトシリーズ第二作目であるが、副題である悪霊の神々というタイトルを海馬に刻んである人は余程のゲーマーであろう。 ロトシリーズの中でも、難解と言われるこのソフトに、彼と彼の兄は夢中になった。 夢中というよりものめり込んだ。 伝説の勇者ロトの末裔であるローレシア皇子、サマルトリア皇... 続きをみる

  • 序章Ⅰ

    幼少の頃から、人見知りで、 恥ずかしがりやだった彼は 人前に出ることを極端に怖がり、 他の同級生が外で逞しく遊んでいる様子を、 羨ましそうに眺めていた どちらかと言うと内向きな性格を持っていた 彼にとってファミリーコンピュータの登場は、まさしく渡りに船だった。 中流階級で生まれ、育った彼だったが、... 続きをみる